こんにちは!Gumiです!
今回はファッションデザイナーについての記事です。
ブランドの命運を左右する最重要人物でもあるデザイナー。しっかりと学んでいきましょう!
皆様、服を買う際にどんなところを見て選んでいますか?
価格?デザイン?生地感? 人それぞれ服を選ぶ際のポイントって違いますよね。
どこを見て良し悪しを判断するかは、もちろん個人の自由です。
ですが、特に高価な服を選ぶ際、個人的にしっかり見てほしいなと思うのは「誰がデザインしたか」という部分です。
いくら自分が好きなブランドでも、デザイナーが変わればテイストは変わります。
かつてエディ・スリマンがサンローランのイメージを大きく変えたように、
はたまたキム・ジョーンズがディオール・オムというブランドの名前をディオール・メンと根本から変えたように、
デザイナーによって大きく中身が変わるのがファッションブランドというものです。
ここ最近だと、ユニクロがクリストフ・ルメールやジル・サンダーとコラボした製品がとても人気ですよね。
あれも製品のクオリティ自体は、通常販売されているユニクロと何ら変わりませんが、やはりデザイナーの介入によって相当かっこいいデザインとなっています。
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そんな影響力大なファッションデザイナー、特に現在進行形で大活躍しているデザイナーについて今日は見ていきましょう!
服好きならブランドだけでなくデザイナーを知ろう
ファッションデザイナーとは
そもそも、ファッションデザイナーとはどんな人を指すのでしょうか?
服を創る際、基本的には複数人のプロフェッショナルが集まったチームで制作します。
その中でも、ファッションデザイナーとは主に服のデザインを書き起こす、0から1を生み出す役割の人を指します。
デザイナーが創ったデザインの良し悪しによっては、他の工程やチームメイトがいかに優れていようが、全く見向きもされない服になってしまいます。
プレッシャーの掛かるポジションですよね笑
そして、デザイナーが生み出したデザインを現実に持ってくる。デザイン画を元に型紙を書き起こす作業を担当するのが
パタンナーという仕事です。
デザイナーが生み出した奇想天外なデザインを実際に着れるものにするとても重要な仕事です。
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この2つの役割をメインに、型紙から布をカットする、仮縫いをするなど様々な工程を経て服は作られます。
ファッションデザイナーとは、その工程の中で1番はじめに、全く新しいデザインを創る人。そして、全行程の監修を行う人のこととなります。
また、皆様がよくご存知のサンローランやルイヴィトンなど大手メゾンにはクリエイティブ・ディレクターと呼ばれる人がいます。
彼/彼女らは担当するブランドにまつわるほぼ全てを一任されたスーパーデザイナーで、服を創るだけでなく、プロモーションやマーケティング、お店の内装や販売形態まで
自身が創作した服をどのように扱い、販売していくかを決める権限を与えられた役割になります。
ちなみにこの説明をめちゃめちゃ分かりやすくした超おすすめ漫画がランウェイで笑ってです。
服制作の過程がよくわかりますし、何より泣けます。
一番好きな漫画の一つです。
自身のプライドとブランドの世界観を織り交ぜながら、新しい作品を創る総合芸術家
上記で触れたクリエイティブ・ディレクターはただ自分が創りたい服を創ればいい、というわけではありません。
個人が立ち上げたブランドならそれでもいいですが、歴史あるビッグメゾンの場合、自身の個性・強みとブランドが繋げてきた伝統・世界観を
うまく融合させる必要があります。
そのため、デザイナーによっては担当するブランドとイメージが合わず結果が出ない場合もあります。
反対に、デザイナーの持つ影響力が大きすぎ、ブランドのイメージを根本から変えるパターンもあります。
デザイナーを知ることで、ブランド・服がもっと好きになる
ブランドが打ち出す製品は、クリエイティブ・ディレクターによってそのテイストが大きく変わります。
故に、ずっと好きなブランドでも、デザイナーが好みでなければ自分にとって欲しい!と思える製品はあまり出ないかもしれません。
しかし、そのデザイナーのことを深く知れば、コレクションの背景や各アイテムの意味・隠された要素にも気づくことができるはずです。
真の意味で服を好きになるためには、デザイナーのことを知ることは必要不可欠な要素だと私は考えています。
まずはデザイナーのインスタグラムをフォローしてみましょう!
服好きなら常識!現代の超有名デザイナー
さて、ファッションデザイナー、とりわけクリエイティブ・ディレクターと呼ばれる方が、ファッションブランドにとってどれほど大切で、影響が大きいかは
なんとなくわかっていただけたかなと思います。
ここからは、実際に今活躍しているクリエイティブ・ディレクターから、特に目覚ましい活躍をしていると感じる5人を紹介します。
エディ・スリマン
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エディ・スリマンは22年現在、セリーヌというフランスのブランドのクリエイティブ・ディレクターを務めています。
ロックな要素が強く入った服を得意としており、彼の創る服は超細身。着る人を選ぶ服だからこそ、誰しもが憧れと敬意を払うそんなデザインが特徴のデザイナーです。
エディは、ファッションデザイナーになるための勉強は受けておらず、ルーブル学院で美術史の勉学に励んでいました。
服自体は10代の頃から独学で創っていましたが、その理由は「痩せている自分に合う服がないから」だそう。
似合う服がないから作っちゃえっていかにも天才的な思考ですよね笑
そんなエディが本格的にファッション業界で活躍し始めたのは、97年にイヴ・サンローラン リヴゴーシュオム(当時のサンローラン初となるメンズプレタポルテライン)の
アーティスティック・ディレクター(ラインを任されるデザイナー)に抜擢されたところからです。
その後、01年からディオール・オムのクリエイティブ・ディレクターに若くして就任。
ロックテイストと細身なスタイル全開で多くのファンを魅了しました。
当時のエディの凄さを表す有名なエピソードがあります。
モード界の帝王と呼ばれるカール・ラガーフェルドが、エディのデザインした服を着たいがために13ヶ月で42kg のダイエットをしました。
どれだけ大きな影響を与えていたかが分かる面白い逸話ですよね笑
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07年にディオール・オムを退任し、その後フォトグラファーとして活動。そちらの道での才能もあり、大きく評価されました。
12年には満を持してファッション業界に復活。クリエイティブ・ディレクターを務めたのは古巣サンローラン。
それまでサンローランにはなかったライダース等ロックテイストが強いアイテムを主軸に、大盛況を収めました。
クリエイティブ・ディレクターを務めた約4年の期間で、売上は4倍近く伸びたそう。とんでもないですよね。。。
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その後、18年にセリーヌのクリエイティブ・ディレクターに就任。ロックテイストは変わらず、セリーヌらしいボヘミアンなスタイルを取り入れ、
今なお高く評価されるデザイナーとなっています。
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アンソニー・ヴァカレロ
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アンソニー・ヴァカレロは22年現在、サンローランでクリエイティブ・ディレクターを務めるベルギー出身のデザイナーです。
ファッション界で最も難しいと言われていたエディ・スリマンの後任としてサンローランに就任。
誰もが固唾を飲んで見守る中、彼はエディ以上にサンローランというブランドを成功に導きました。
創業者イブ・サンローランへのリスペクトが伝わる彼のデザインは、イブの創り出した芸術的な世界観とエディの生み出したロックな世界観を見事に融合させたものです。
アンソニーは81年生まれのまだ若いデザイナーで、大学は法学を専攻していました。
06年にイエールフェスティバルというデザイナーの登竜門的コンテストにおいて大賞を受賞したところから、彼の偉大なるキャリアは始まります。
受賞後すぐ、カール・ラガーフェルドに誘われフェンディで修行を積みます。当時はファー部門で腕を磨いていました。
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2年間の修行期間を経て、07年に自身のシグネチャーブランドアンソニー・ヴァカレロを立ち上げます。
アンソニー・ヴァカレロは黒を貴重としたシックでセクシーなデザインが高く評価されました。
11年にはアンダムファッションアワードというフランスの権威あるデザイナーに送られる賞を受賞。
若くして実力派なデザイナーとして世界にその名を轟かせました。
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そして、15年にはイタリアの超名門ブランドヴェルサーチのクリエイティブ・ディレクターに就任。
ここでも彼のセクシーでデザイン性のあるセンスは高く評価されました。
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その後、16年にサンローランのクリエイティブ・ディレクターに就任。
前述したように、最も難しいと言われていたエディの後釜ポジションでしたが、見事に大盛況を収めました。
特に、彼の得意としているセクシーなラインに加え、美しいテーラリングやイブ、エディの作り出した世界観へのリスペクトも相まって、
幅広い客層の獲得に成功しました。
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ちなみに彼は、ジャンニ・ヴェルサーチとイブ・サンローランをデザインアイコンとしています。
ジョン・ガリアーノ
ジョン・ガリアーノは現在マルジェラのクリエイティブ・ディレクターを務める鬼才デザイナーです。
イギリス出身の彼はセントマーティンズという世界的に有名な服飾専門学校を卒業し、すぐにシグネチャーブランドを立ち上げた行動派のデザイナーでもあります。
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彼の生み出すアヴァンギャルドなデザインは、芸術的に高く評価される一方、当時はミニマムファッションが主流であり、売上は低迷していました。
95年にはフランスの超大手メゾンジバンシィの2代目クリエイティブ・ディレクターとして抜擢されましたが、1年で退社。
96年にディオールのクリエイティブ・ディレクターとして就任し、その芸術性が高く評価されました。
彼の強みは異国の文化を融合させたアヴァンギャルドでミスマッチなデザインで、その独創性は誰にも真似できないオリジナリティです。
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そんな高い評価を受けていたジョン・ガリアーノですが、11年にユダヤ人に対する差別的な発言が問題となり、ディオールを解雇されます。
そこでしばらくファッション業界から離れていましたが、14年にメゾン・マルジェラのクリエイティブ・ディレクターとして業界に復活。
独創的なセンスは健在な上、現在ではアイコニックなものとなっている4ステッチのデザインを創り出しました。
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かなり破天荒な人生を歩むジョン・ガリアーノですが、その才能は本物で、今なお数多くのファンを魅了しています。
山本耀司
日本を代表する世界的ブランドYohji Yamamotoを立ち上げ、今なおクリエイティブ・ディレクターとして全世界のファンを虜にしているデザイナーです。
現代のファッション業界に大きな影響を与えた人物の1人でもあります。
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山本は幼い頃に父をなくしており、服の仕立て屋をしていた母のもとで育ちました。
背が低かった彼は、周りになめられないように格闘技を習うなど、好戦的な性格でした。
慶應義塾大学の法学部を卒業後、バックパッカーとして各地を渡り歩いていた過去があります。
その後、文化服装学院に入学。23歳にはYohji Yamamotoの前身となるY'sを立ち上げました。
「男性の服を女性が着る」というブランドコンセプトで立ち上げられたY'sは高い評価を受けました。
当時の山本の影響力を表すエピソードの一つに、黒の衝撃と呼ばれるものがあります。
81年に初めてパリコレクションに出た際、当時のファッション業界ではタブー視されていた黒色を貴重とした服を展開し、
大きなムーブメントを起こしました。
ちなみにこの時、コム・デ・ギャルソンの川久保玲さんも同様に黒基調の服を展開していました。日本人、すごい。。。!
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11年にはフランスの芸術文化勲章コマンドゥールを受賞するなど、世界を股にかける活躍をされています。
山本は自身の美学として「露出の多い服装よりも布のボリュームが多い服を着て、動いたときに身体のラインを感じさせる服装のほうがセクシーで、デザインの原点」
という価値観を持っています。
ここ最近ではメンズラインのほうが人気な印象がありますが、ぜひ女性に着てほしいと思える服を創るデザイナーです。
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もっと詳しくデザイナーについて知るには
デザイナーの生い立ち・作品に触れる
さて、今回紹介した4名のデザイナーはもちろん、他のデザイナーのことを知るために、まずあなたがするべきことは生い立ちを知ることです。
どのような環境で生まれ育ったのか、ファッション以外は何が好きなのか、など、その人の育ちや好みを知ることはその人を知ることに直結します。
ひいてはその人が創る作品が、どんなものからインスピレーションを得ているのかが分かるようになります。
また、その人の創った服はもちろん、例えば前述したエディ・スリマンであれば彼の撮った写真などを知ることもいいでしょう。
まずは、そのデザイナーのことを知ることが第一でしょう!
デザイナーの私服を知る
デザイナーの普段身にまとっている物は、そのデザイナーの好みを知る最短ルートの一つです。
例えば山本耀司は自身で仕立て上げたドクタージャケットと呼ばれるロングジャケットを愛用しており、ボルサリーノのハットもアイコニックなアイテムとなっています。
デザイナー自身の着こなしは、そのブランドを着る上で参考にすべき要素の一つでしょう。
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また、多くのデザイナーは自身がデザインした服の他に古着を好んで着用します。
ファッションはすでに新しいことはほとんど開発されており、基本的には過去に流行った物がリバイバル的に流れが来ることが一般的です。
故にデザイナーは、常により良いデザインの古着を探し、肌で感じる事が多いです。
デザイナーを主題にした映画・本に触れる
デザイナーが主題となった映画は数多く存在しますが、現代でも活躍しているデザイナーは、まだそこまで主題にされてはいません。
反対に今は亡き伝説級のデザイナー(例えばイブ・サンローランやクリスチャン・ディオールなど)は、数多くの作品があります。
故に、今活躍しているデザイナーを知るには、その本人が記した本やインタビュー記事を読むのが良いかもしれません。
山本耀司の記した服を作る モードを越えては服好きなら必読ですよ!
本日の格言
「一日に何回も、ファストファッションで買い物するなんて、少しは疑問持てよ。一着の服を選ぶってことは、1つの生活を選ぶってことだぞ。」
山本耀司
終わりに
デザイナーさんを知ることの大切さ、どうしればいいかの方法、皆様に伝わりましたでしょうか?
好きなデザイナーさんができると本当に服を知ることが楽しくなりますよ!
ちなみにこの記事を書いてるGumiのことはインスタからチェック出来ます(シレッと)
それでは!