prefix="og: http://ogp.me/ns# fb: http://ogp.me/ns/fb# article: http://ogp.me/ns/article#"> 【徹底解説】サンローラン22awのコレクションテーマは?インスパイアを受けた映画まで分析!

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【アイテム深堀り】Saint Laurent 22aw Menを読み解く

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【アイテム深堀り】Saint Laurent 22aw Menを読み解く

こんにちは!Gumiです!
先日、全サンローランファン待望の22aw Menが公開されましたね!
なかなか最近はランウェイでのコレクションを実施しませんが、コレクションの世界観は存分に
表現されていますよね。

今回はそんな22aw Menの詳細を見てきましょう!

サンローラン22aw Menのテーマは「ジェンダー」と「グラマラス」

さて、6月の14日にVOGUEにて公開されたSaint Laurent 22aw Men。
皆様すでにご覧になられましたでしょうか?

サンローラン22awの中でもかなりフェミニンな雰囲気。

メンズなのにピンヒール?!という感想が、おそらく見た方全てが抱かれたはずです。
(まだコレクションを見ていないという方、今すぐVOGUEをチェックです!)
ですが、VOGUEの解説文、そしてアンソニー・ヴァカレロというデザイナーや創業者であるイブサンローランが率いていた時代の事を踏まえると、
すごくサンローランらしいコレクションだと感じられるシーズンでした。

そんな22aw、コレクションのテーマは大きく分けて2つあります。

1つはジェンダー、そしてもう一つはグラマラスです。
なぜその2つがテーマだと感じられたのか、アンソニーやイブの考え方とは?というところに今回は触れていきましょう!

Anthony Vaccarello Instagramより イメージビデオ

ジェンダーとグラマラス

まずは今回のコレクションのメインテーマだと予想されるジェンダーグラマラス。
意味はそれぞれ「ジェンダー:性別に関する社会的規範や性差」「グラマラス:=女性の容姿の魅力を表す言葉。魅惑的や華やかな意味合い」となります。

とどのつまり今回のコレクションは「男性が女性の服で着飾ったスタイリング」が1つのバックボーンとしてあると私は考えています。
というか、私だけでなく、実際にVOGUEの解説でもそのように記載が有りました。

後述もしますが、今回のコレクションではピンヒールやファーコート、膝丈のブーツなど非常にゴージャスでフェミニンなアイテムが目立ちます。
スタイリング面でも、深いVゾーンが特徴的なヴェルヴェットの艷やかなジャケットから、あえて胸元の露出を激しく主張するようなグラマラスな着こなしをされています。
全体として非常に中性的で、淡麗な雰囲気がありますよね?

ニュアンスカラーのファーコート。ボウタイブラウスも相まってフェミニンで色気がありますね。

上記の特徴から、今回のシーズンはジェンダーに対してのアンソニーなりのアプローチであり、かつ男性が醸し出すグラマラスな雰囲気という
ある種矛盾めいたニュアンスが最大のテーマでありバックボーンであると考えました。

アンソニーヴァカレロとイブサンローラン

アンソニー・ヴァカレロについては、以前投稿した「現代で活躍するデザイナー」でも記載をしましたが、ブランド創業者であるイブサンローランへのリスペクトが
非常に強いデザイナーです。

過去にはイブの残した手紙に描かれたイラストをデザイン化したり、イブの時代の代表作であるモンドリアンルックからインスパイアを受けたコレクションを発表したりと、
サンローランというブランドへの愛・こだわりがヒシヒシと伝わるデザインをしています。

Anthony Vaccarello Instagramより

今回のシーズンのバックボーンであると予想される「男性が女性の服で着飾ったスタイリング」は、そんなアンソニーからイブサンローランに対する
リスペクトとアンチテーゼが折り混じっているな、と私は受け取りました。

というのも、イブサンローランがクリエイティブ・ディレクターを務めていた時代、ファッション業界、なんなら社会全体に衝撃を与えた伝説のコレクションがあります。
それが、1966年に発表された「ル・スモーキング」というコレクションです。
当時、スカートが当たり前だった女性に対し、メンズしか着用しないスモーキングジャケットをパンタロンスーツスタイル(パンツスタイル)で
スタイリングした当コレクションは、女性の力強さを表現する、そんなコレクションでした。

1966awのル・スモーキングコレクション。今見ても色褪せないかっこよさです。

その他でも、イブはサファリルックなど様々な表現方法で女性の強さを表現し、同時に女性がメンズ想定の服を着ることに対する垣根を払った第1人者にもなりました。
今でこそメンズ服を女性が着るのは至極当然な事になっていますが、当時はすごく衝撃的なことでした。それこそ社会構造自体が変わってしまうきっかけになるほどに。

こんなイブの話、今回のコレクションと重なるところが多いと思いませんか?
今では社会全体で「性」について論じられることが多くなってきました。そんな中で発表された今回のコレクション。
おそらく男性がピンヒールやフェミニンなテイストのアイテムを使うきっかけになるのではないかな?と思いました。
まさにイブへのリスペクトから生まれた発想だな、と。

その一方で、「女性が男性服を着用する」コレクションはサンローランというブランドの中で繰り返し行われてきたことですが、その逆、
「男性が女性服を着用する」コレクションはありませんでした。

そこに対して新たな試みをしたアンソニーはある種イブへの挑戦、挑発、アンチテーゼ的なニュアンスもあるのかな?と少しだけ感じました。

創業者への尊敬、時代背景、デザイナーの思い。それら全てが混ざり合って生まれたのが
今回のコレクションなんだと思います。
性を超えたサンローランらしいテーマでもあり、前代未聞のテーマでもある。
そんな風に見れるのではないでしょうか?

特に注目するべきアイテムはどれだ?

かなりフェミニンで、一見を取り入れるのが難しそうな今シーズン。
個人的にかなり注目のアイテム〜シーズンを楽しめるリアルクローズよりのアイテムを紹介していきます!
せっかくの最新シーズン。是非自身のスタイリングに取り入れ、楽しんでいきたいですよね。

それでは早速見ていきましょう!

【今シーズンの象徴】ジギー ジップアップブーツ

22awから登場したジギー。カラーはブラックとレッドの2色展開
フェイクファー、ラッカードデニム、ピンヒールで構成された2
2awを象徴するフェミニンルック

さて、まず見ていくのはやはりここでしょう。
今シーズンのメインテーマ「ジェンダー」と「グラマラス」を象徴するようなアイテム「ジギー」
今シーズンから登板の最新の形状で、特徴はなんといってもトゥとヒールです。

誰もがひと目見て女性らしさを感じ取れる、そんなアイテムになっているかなと思います。

リアルクローズに落とし込むのはかなり難易度高そうですが、一度は実物を見ておきたいアイテムですね。
また、販売開始からどんな方がどんな合わせ方をして使うのか、そんな動向も見ていきたいアイテムだと思います!

【フェミニンテイストなリアルクローズ】ラッカードブラックデニム

かつてシリコン素材を使ったパンツやレザーを使ったものがあったが、ラッカードデニムは初めてではないか?

お次はかなり光沢のあるブラックデニム。コレクションフォトでは先のジギーと合わせてスタイリングされていましたね。

パテントレザーのような光沢のある生地感ですが、実はこれデニムみたいです。
無論、通常の綿98% ポリウレタン2%(最近はエラスタンが使われていますね)ではなく、
ポリエステル70% ポリウレタン30%の構成となっています。
コットンが使われていないからこそ、ここまでの光沢が表現できているのでしょうね。

こちらも十分目を引くアイテムですが、先のジギーよりはリアルクローズに寄せられるかな、と思います。
シーズンのテーマを日常生活で楽しむには、一番オススメです!

【グラマラスといえば】アニマルフリーファー ロングコート

コレクションフォトより。ストライプのシャツで男らしさも出せていますね。

続きましてはシーズンのメインテーマの一つである「グラマラス」を象徴するかのようなアイテムです。
ファーコートといえば、上流階級のマダムみたいなイメージが何となくあるのって私だけでしょうか?

今シーズンは先のラッカードデニムやベルベット、スエードなど様々な素材が折々の表情を魅せています。
その中でも特にインパクトのあるファーコート。

今の時代にマッチしたアニマルフリーファー(モダクリル100%の人工ファー)となっていますが、さすがサンローラン。
ゴージャス感はリアルファーに負けず劣らずの仕上がりになっていると感じられました。

個人的にはラッカードブラックデニムと合わせてよりフェミニンな雰囲気を出しつつ、足元はヒールブーツでかっちりと締めたいな、なんて感じました。

ちなみにオンラインショップにはまだ情報入っていませんが、ルックのこちらの色合いのほうが個人的には気になっています!

【待望の6cmヒール】ヴァッシーリジップブーツ

ヴァッシーリ自体も今シーズンからではないにしろ、新しい型ですね。

皆様ヒールブーツを選ぶ際に重視していいるポイントって何がありますか?
私はヒールの高さがすごく気になってしまいます。
前回「ヒールブーツの選び方」でも記載しましたが、個人的に一番かっこいいと感じられるヒール高は6cmです。

このヴァッシーリブーツは昔からあるワイヤットシリーズよりもシャープなシルエットで、甲部分のステッチが足首まで伸びているのが特徴のブーツです。
今シーズンではスエードタイプが発表され、個人的にかなり注目しているブーツです。


というのも、最近ですとスエードタイプのブーツはワイヤットしかなく、ヒール高が4㎝のものだけだったんですよね。
今回ヒール高6㎝、スエード、しかもサンローランらしいシャープなシルエットのブーツが誕生した、それだけで愛でたい気持ちになります笑

【コート好き必見】トレンチコート

レザー仕様のトレンチコート
67年公開の映画「ベル・ド・ジュール」
日本語にすると「昼顔」となります。

サンローランから定番でも出ているトレンチコート。
他のブランドにはないかっこよさが詰まっていることは「梅雨を楽しむためのレイングッズ特集」にて紹介した通りですが、
今シーズンのトレンチコート、実はかなり熱いんです。

というのも今回のトレンチコート、VOGUEの解説によると、イブサンローランのミューズでもあったカトリーヌ・ドヌーヴ出演の映画「ベル・ド・ジュール」に登場した
マルセルというキャラクターが着用したものからインスパイアされたアイテムなんです。

「ベル・ド・ジュール」のワンシーンより
Saint Laurent 22awのコレクションフォトより。
となりのシーンとかなりのオマージュと感じるのは
私だけでしょうか?

個人的には今シーズン、定番のトレンチコートを購入しようと思っていた矢先にこんなアイコニックなものが発表されたものですから、注目せざるを得ないんです笑
日本に入荷したらまた定番のものと着比べたレビューをインスタでしようかな、と思いますので、乞うご期待です。

本日の格言

年を取ることに恐れはないわ

カトリーヌ・ドヌーヴ

終わりに

サンローラン22aw Menのレビュー、いかがでしたでしょうか?
非常に興味深いシーズンで、社会にも大きな影響を与えそうな、そんな予感がしております…!

今季私が何を買うのか、インスタグラムを是非確認ください!

それでは!

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